サウナに入る人の中には、デトックス効果を狙ってサウナに入る方もいるかと思います。
汗をかくことでデトックスができていると実感する方も多いことでしょう。
ここでは、サウナではどれくらいの汗をかくものなのか、サウナでかく汗の量についてご紹介します。
サウナで汗をかき、水風呂に入り、外気浴で「ととのう」という一連のサイクルの中で、人が汗をかく量はおよそ300~400ミリリットルとされています。
お風呂に入ると、およそ800ミリリットルが失われるので、このように考えるとサウナでかく汗の量は少なく感じますが、これはあくまでも1セットのみの比較になります。
一般的にサウナは3セットを行うため、トータルでは一回のサウナで1リットルほどの汗をかくことになります。
ランニングを行う場合、汗の量は気候やペースによって変動するものの、1キロ5分のペースで涼しい状況であれば1時間当たり500ミリリットル、気温も湿度も高い状況だと1時間で軽く1リットルを超えてしまいます。
サウナは室温も湿度も高い状況なので、わずか10分程度でも300~400ミリリットルの汗をかくのは当然といえます。
ちなみにサッカーの試合をフルタイムで出場した際に失われる水分量は、およそ2リットルと言われています。
サッカーの試合で試合後半になると多くの選手が足をつるのは水分が不足しているからで、こまめに水分補給を行うことが求められます。
そもそも人間は寝ているだけで350ミリリットルの汗をかくと言われており、普通の環境ですらそれだけの汗が体外に放出されています。
それが高温多湿のサウナとなれば、より多くの汗が出ているといっても過言ではありません。
人によっては「私は汗をかかないから、そんなに汗は出てこない」とか、「自分は汗っかきなのでもっと汗をかいているかもしれない」と思う人もいるでしょう。
「私は汗をかかないからそんなに汗は出ていない」と思っていても、実際はそれなりに水分が抜けていることがほとんど。
確かに汗をあまりかかない人もいますが、実は目に見えないところでしっかりと汗をかいているのです。
サウナのような環境に身を置くと、体温を少しでも調整しようと汗をかく準備をし始めます。
実はこの時すでに汗は汗腺から出ている状況ですが、汗として流れることなく蒸発しているのです。
そのため見た目では汗をかいているという実感がわきません。
体からどんどん汗が出ていても、汗が素早く気化していくというメカニズムによって体温調整を図り、できる限り体温を下げようとしています。
この間はずっと汗は出続けているので、汗として流れ出たものだけを見ていると実際の発汗量を見誤ることとなります。
よく汗をかくことで身体から熱を奪うと言われますが、汗をダラダラとかいている時点で熱を奪う効果はないとされており、あくまでも気化できた場合に熱が奪われます。
こまめに汗を拭いていかないと汗腺が汗で渋滞を起こすような形になるので、汗が出てきにくくなり、体内に熱がこもりやすくなります。
体内に熱がこもりやすい状況が熱中症であり、夏場は特に注意が必要です。
そのため「私は汗をかかないから大丈夫」と思っている人も実は人知れず汗をかいている可能性があります。
汗がしっかりと蒸発しているだけで、実際は自分が思っているよりも体内から水分が失われているかもしれません。
サウナではかなりの汗をかくことが明らかになりましたが、では水分補給としては何を飲むのが良いのでしょうか?
まず、人は汗をかくと純粋な水分が失われるほか、塩分やミネラルなども一緒に失われます。
これらが十分に補給できないと、どれだけ水を飲んでも喉が渇いた状態が改善されません。
たくさんの水ばかりを飲んでも、体内の塩分濃度がどんどん下がり、それが脱水症状につながってしまいます。
つまり、サウナで汗をかいたらできる限り塩分なども一緒に補給することが重要となります。
そのため、ポカリスエットやアクエリアスなどのスポーツドリンクやイオンウォーターなどを飲むことで塩分やミネラルなどを補給することができます。
また、ミネラルウォーターと塩飴など複合的に取り込むのも塩分補給という観点では良いでしょう。
熱中症対策で注目されるアイテムは基本的にサウナにも当てはまるので、水分と塩分などの電解質をいかに補給できるかを考えると対策を立てやすいかもしれません。
近年サウナーの間で注目を集める飲み物に「オロポ」があります。
オロナミンCとポカリスエットを混ぜたもので、水分と電解質、ビタミンなどを一気に摂れるため、これを飲むために一生懸命汗をかく人も。
以前は銭湯に行ったら牛乳を飲む光景が一般的でしたが、近年ではそれがオロポに代わったようなものです。
オロポのほかには、アクエリアスとリアルゴールドを混ぜたものなど、オロポ的な商品も出てきています。
いずれにしても、水分補給には適したアイテムなので、事前に確保しておくのもいいでしょう。
一番避けるべきはアルコールです。
ただでさえ脱水になりがちなサウナでは、利尿作用があるアルコールを飲むと余計に水分が抜けてしまいます。
より脱水症状になりやすく、危険が生じることもありますので、サウナ前にはアルコールの摂取はしないように注意しましょう。
サウナの後に汗をかいて飲むビールは格別ですが、水分補給の観点では最悪なので、どうしても飲みたい場合は水や塩分の補給も一緒に行うようにしましょう。
サウナで大量の汗をかいて減量に挑むボクサーや競馬の騎手などはサウナにずっと入り続け、できる限り水分を抜こうとします。
サウナはそれくらい水分が抜ける場所であり、サウナに入ってから体重計に乗ると一気にダイエットに成功したような感覚にもなります。
だからこそ、水分補給は必須であり特に塩分補給は欠かせません。
3セットもこなす人は1リットル以上の水分が抜けていると考えた方がよく、常に適切な水分補給をするといった対策を立てておきましょう。